第52回日本医学検査学会形態部門ワークショップ
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T.会期・会場 |
| 1.会期:平成15年5月16日(金),17日(土)
2.会場:さいたまスーパーアリーナ 多目的室(101-105)
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U.ワークショップタイトル |
| 1)細胞判定のヒントとなる特徴所見とその有効性について(細胞)
2)血液形態学における白血球分類の判定基準(血液)
3)尿円柱へのアプローチ(一般)
4)病理標本作製時における基本技術の重要性(病理)
5)臓器処理法について考える(病理)
6)何でも知りたい遺伝子検査Q&A(遺伝子)
7)頸部血管の超音波検査−実技講習−(生理)
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V.ワークショップ概要 |
| ワークショップT: 細胞判定のヒントとなる特徴所見とその有効性について |
| いろいろな臓器や病変には,名前が付いた特徴所見と言われている細胞所見がある.
これらの所見は教科書や文献には記載があるが,現場の担当者が必ずしもその細胞像を知っているとは限らず,
また,言葉で認識している場合でも正確にその像を理解しているとは限らない.
ねらいの一つは顕微鏡を使用して,特徴所見と言われている細胞を供覧し,正確な所見を把握することにある.
一方で,これら特徴所見は細胞判定に役立つものであるが,実際にどのくらいの頻度で経験し,
どの程度有効であるかは大変興味があると思われる.臓器別に特徴所見の提示と,その有効性に関する検討を行う.
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| ワークショップU: 血液形態学における白血球分類の判定基準 |
| 末梢血、骨髄血のスライドおよび標本を使用し、パネルディスカッションの演者を交えて、
正常細胞、幼若細胞、異常細胞の判定基準について解説を行う.
また,白血病等異常細胞がみられる症例および会員からの不明症例についても
症例提供者も含めて標本を観察しながらディスカッションを行う. |
"あなたは写真の細胞を何と同定しますか?" |

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| ワークショップV: 尿円柱へのアプローチ |
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「円柱における標準化の必要性,標準分類法の再確認」をテーマとする.
講演は円柱の分類法,症例,特殊円柱など基礎から応用まで行い,
初心者にもわかりやすく中級者以上の方にも満足の行く内容を予定している.
鏡検実習は標準分類法の再確認,免疫組織化学染色法による特殊円柱標本,腎炎のHE染色標本等をわかりやすく示す.
円柱に関する発表や講演資料のパネル展示,および写真問題を含んだスライドカンファレンスも予定している.
<講 演>
1:円柱の分類法
宿谷賢一(東京大学医学部附属病院 検査部)
2:円柱の臨床的意義
米山正芳(杏林大学医学部附属病院 中央臨床検査部)
3:特殊円柱について
奈良 豊(埼玉医科大学総合医療センター 中央検査部)
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| ワークショップW: 病理標本作製時における基本技術の重要性 |
| シンポジウム「現代病理学の基盤‐今見つめなおす基本技術‐」で発表した標本を中心に自由に鏡検し,
シンポジストを交えて意見交換を行う.また,特殊染色標本の供覧も行う. |

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| ワークショップX: 臓器処理法について考える |
| 医療廃棄物,特に臓器処理に関してはその方法の如何によっては法律問題に発展する危険性がある.
また本年,臓器を微生物により分解し粉状にする手法も開発された.
本テーマのねらいは,臓器処理法の現実を把握すると共に,臨床検査技師として,
どの様な処理法が理想なのかを討論し導き出すことにある.
<講 演>
1:臓器処理の現状−全国アンケート調査による集計−
佐々木 政臣(大阪市立大学病院 病理部、日臨技病理検査分野長)
2:臓器処理の変遷
梅宮敏文(千葉大学大学院医学研究院 腫瘍病理学)
3:微生物による臓器分解法
小林忠男(済生会滋賀県病院 検査部)
4:臓器処理の倫理
根本誠一(日立製作所日立総合病院 検査技術科)
座長:広井禎之(防衛医科大学校 病理学第一講座)
:所 嘉朗(県立愛知病院 臨床研究検査部)
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| ワークショップY: 何でも知りたい遺伝子検査Q&A |
| 遺伝査子検査を始めようとしている会員(施設)のために
,日頃から遺伝子検査について疑問に思っていることについてスタッフが対応する.
また,コーナーの周辺には遺伝子検査に関する展示を行う.
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| ワークショップZ: 頸部血管の超音波検査(実技講習) |
| 最近,労働者災害補償保険法(労険法)の二次健診に関わる検査法として頸部超音波検査が取り入れられ,
動脈硬化,脳血管障害のスクリニング検査として頸動脈の超音波検査を施行する施設が急増してきている.
しかしながら,その標準的検査方法は普及していない.
以上のことより「明日から頸部血管超音波検査を行おう」をテーマとして実技講習会を実施する.
さらに,検査方法を見て検査者の手元走査が判るようにVTRカメラで実写し,
実際の装置画面と2画面をビデオプロジェクターで同時放映する.
<内 容>
1.総頸動脈、内頸動脈、外頸動脈、椎骨動脈の観察方法、血管の鑑別方法等
2.IMCの計測方法、プラーク等の観察方法
3.狭窄率の算出方法
4.ドプラによる観察方法
5.頸部血管領域での自社製品の特徴や利点
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