生涯教育レポート 3

             


     日 時 : 平成 26919   1900分〜2030

     会 場 : 大宮ソニックシティー             点数:専門教科−20点

     演 題 :耐性菌を見逃さないポイント 「検査室で検査できる耐性菌検査について」
          
      講師 :川上 小夜子(帝京大学医学部附属病院)
         
   参加人数 :78名
     出席した研究班班員:永野栄子、古畑 健司、渡辺典之、金田 光稔、砂押克彦、荻野毅史、小西光政、佐藤 香里、酒井利育、牧 俊一

    《研修内容の概要・感想など》
 今回の研修会では、「耐性菌を見逃さないポイント」というテーマで講演をしていただいた。今月、感染症法の追加・変更があった。新たに追加となった「カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症」について、届け出の基準などのタイムリーな勉強ができた。また、最近では毎年変更が加えられている腸内細菌のCLSIの判定基準の変更の話があった。症状と菌種により判定基準が異なる場合や治療薬剤の投与量を考慮した判定基準があり、臨床情報を加味した判定基準があり臨床への報告については工夫が必要であるということであった。ESBL産生腸内細菌については、新しい判定基準を用いればESBLの判定は必要ないとされたものの、感染管理を考慮すると必要であるという話もあった。その他もPRSPVRE、メタロ-β-ラクタマーゼやカルバペネマーゼ産生菌の確認検査、多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターの検査方法や耐性菌のスクリーニング培地の有用性の話があった。
 臨床的に遭遇する耐性菌からまだ検出されない耐性菌まで勉強することができた。耐性菌の検出は感染管理へ直結し、一度アウトブレイクが起こると患者の不利益はもとより、医療機関での損失も計り知れない。日頃の細菌検査を点検し疑わしい耐性菌を目にした時に正しい判定ができるようにしたいと感じた。
                                 平成 26929
                                  文責:荻野毅史


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