生涯教育レポート 6

        



     日 時 : 平成 271120   1900分〜2030

     会 場 : 大宮ソニックシティ  604号室         点数:専門教科−20点

     主 題 :稀な細菌とめぐり逢うコツとノウハウ
        
          
      講師 :大楠 清文  ( 東京医科大学微生物学教授 )
         
     
    参加人数 :68名

     出席した研究班班員 :永野栄子、金田光稔、砂押克彦、小西光政、佐藤 香里、酒井利育、牧 俊一
    

    《研修内容の概要・感想など》

 今回の研修会では、「稀な菌とめぐり逢うコツとノウハウ」というテーマで大楠清文先生にご講演いただいた。
はじめに感染症診断のための微生物検査における10ヶ条についてお話を伺い、その中で検体採取には
綿棒よりも先端が毛羽立っているフロックスワブの方が6~10倍も検体のリリース率が良いという事がわか
った。
また、培地からすべての菌のコロニーを拾う事が微生物検査技師の仕事ではなく、そこから起炎菌を
判断する「感染症診断技師」が必要とされているという事であった。次に、感染症診断技師を目指す
ために「筋トレ」ならぬ「菌トレ」と称して、菌のコロニーの外観・色・臭い・溶血性・感触やグラム染色像と
臨床情報から起炎菌を推定していく菌力トレーニングについて講演していただいた。普段から検出される
菌でも見落としがちなポイント、また検出が稀な菌を臨床情報などからひらめくコツ、またCREなどの耐性
菌の検出方法など、幅広く教えていただいた。
また質量分析については、同定まで5~30分と迅速で、ランニングコストが安く簡便な操作という良い面だけ
でなく、中には同定パターンが類似していて鑑別の難しい菌種もある事がわかった。万能と思われる質量
分析が導入されたとしても、やはり従来からの菌種同定の手技をしっかり行い、「筋力」改め「菌力」を身に
付ける事が重要であると感じた。

  提出日  平成 27 124  

                                                   文責:  佐藤 香里     


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