生涯教育レポート 1

        



     日 時 : 平成 28422   1900分〜2030

     会 場 : 大宮ソニックシティ  604号室         点数:専門教科−20点

     主 題 :もう一度確認しよう!

      講演1:2016年CLSIドキュメントの主な変更点
    
講師  :池延貴史 (ベックマン・コールター株式会社 )

      講演2 :平成27年度埼玉県・埼玉県医師会 臨床検査精度管理事業報告と解説
       講師1 :永野栄子(獨協医科大学越谷病院)
       講師2 :前田知子(越谷市立病院)
       講師3 :川又大右((株)戸田中央臨床検査研究所)
       講師1 :荻野毅史(埼玉県済生会川口病院)


    参加人数 :55名

     出席した研究班班員 :渡辺 典之、永野 栄子、酒井 利育、砂押 克彦、小西 光政、
                  森 圭介、毛利 光希、小棚 雅寛、牧 俊一
    

    《研修内容の概要・感想など》

 本年度の最初の研修会で、「もう一度確認しよう!」の主題のもとに、「2016CLSIキュメントの
主な変更点」と「平成27年度埼玉県医師会臨床検査精度管理事業報告と解説」
2つのテーマにつ
いて各講師に講演していただいた。


 まず、毎年更新されているCLSIドキュメントの主な変更点では、単純性膀胱炎における腸
内細菌科
CEZ(非経口薬)のブレイクポイントが追加されたことと、新たに追加された

Staphylococcus pseudintermediusについての説明とブレイクポイント追加の報告があった。


 Staphylococcus pseudintermediusは、犬や猫の鼻腔に定着している菌であり、日常検出され
ることは
少ないが、通常のCNSとブレイクポイントが異なるので正確に同定する必要がある。


 その他として、近年注目されているCREの検査法としてCalba-NP法以外にCarbapenem
 Inactivation
Method (CIM)
の説明があった。現在ドキュメント未記載だが、新たな検査法と
して有用であり、今後ドキュ
メントへの記載が期待される。



 精度管理報告と解説では、フォト(バーチャルスライド含む)、同定、薬剤感受性、グラム
染色の結果と
評価方法について説明していただいた。バーチャルスライドは、実際の顕微鏡と
見え方が異なると指摘が
あった。より実際の画像に近づけることが望ましいが、現段階では対
応が難しいと感じた。同定ではTCBS
寒天培地の検討の説明で、菌の発育が認められないメーカーがあったと報告があった。今後、検体配布
前には細やかな検討が必要という課題が示された。感受性では、不等号の記載ミスで評価を落とす施設
があり、表記方法の基本について説明していただいた。グラム染色では染色像の詳しい解説があった。

 CLSIは毎年更新されているため、新しい知識を得て日々の検査に役立てることが重要と感じた。


                                平成28427

                   文責:渡辺 典之


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