生涯教育レポート 7

                              


実施日時:平成24年3月1日   19時00分 〜 20時30分
会 場  :大宮ソニックシティ 601号室     点数:専門教科 −20点
主 題  :産婦人科領域における細菌検査 −GBSとSTDを中心に−
講 師  :五十里 博美 (越谷市立病院)
参加人数:55名
出席した研究班班員:荻野毅史、古畑健司、金田光稔、砂押克彦、小西光政、
          渡辺典之、永野栄子、牧 俊一、佐藤香里



《 研修内容の概要・感想など 》

 今回はGBSとSTDを中心とした産婦人科領域における細菌検査について、五十里博美氏に講演していただいた。
 はじめに五十里氏が検査室で経験されたGBSによる新生児髄膜炎の症例が報告され、その発育速度の速さ、後遺症が残ってしまう事のある髄膜炎の怖さについてお話いただいた。また新生児におけるGBS感染の割合、産婦人科ガイドラインにおけるGBSに対する抗生剤の予防投与について、GBSスクリーニングの実際や選択培地の検討についてなどのお話を伺った。
 細菌性膣症についてはGardnerella vaginalisMobiluncusを中心にグラム染色での見え方やBV判定について写真を用いて解説していただいた。またSTDではヘルペス、クラミジア、淋菌、尖圭コンジローマ、カンジダ症、膣トリコモナスについて解説していただいた。
 今回、新生児におけるGBS感染は、数時間で羊水が白くなるほどGBSの発育速度が速い為に迅速な対応が必要である事、母体に抗生剤の予防投与をしたとしても完全に新生児GBS感染が防げるとはいえない事がわかり、改めて見落としてはいけない重要な感染症である事がわかった。参考資料などもご紹介いただき、今後の日常検査で非常に役立つ内容であったと思う。
                                    平成24年3月5日
                                    文責:佐藤香里


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