生涯教育レポート 6

          

実施日時: 平成25年2月21日19時00分〜20時30分
会 場  :  大宮ソニックシティ603号室     点数:専門教科−20点
主 題  :  いま話題の新たな同定検査! 質量分析の使用経験
講 師  :  古畑健司((株)ビー・エム・エル総合研究所)
参加人数: 42名
出席した研究班班員: 荻野毅史、古畑健司、金田光稔、砂押克彦、小西光政、渡辺典之、
              永野栄子、佐藤香里、牧 俊一

《研修内容の概要・感想など》
 今回は新たな同定検査として注目を集める質量分析について、測定原理から現在発売されている主要2機種の分析器としての使用感、特徴、利点や求められる改善点などを、ユーザーの立場から古畑氏に解説していただいた。
 質量分析の魅力は、同定検査としては検査時間が短い事、機器は高額であるものの測定単価がローコストである、といった点があげられる。主要2機種ともに、一般細菌の同定においては、ほぼ十分な同定精度を持つとのデータも示された。しかし、嫌気性菌や糸状真菌における同定精度に不十分な点がある、培養日数などの影響が強い事、など求められる改善点も示された。
 問題点の多くは、データベースの充実により改善が望めると思われる。測定時間の短さから、急ピッチでデータベースの拡充が進んでいるとの事で、今後の改善が期待できる。
 同定検査のひとつとして、有用性と新たな可能性を示し、データベースの改善がなされれば臨床に大きく貢献できるものだと感じた。しかし、感受性検査においても迅速化がなされなければそのメリットも活かしきれない、との意見には共感させられた。
 実際に機器を使用し検討・比較したデータによる講義は大変有意義であった。

平成25年2月28日
文責:牧 俊一


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