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 公益社団法人 埼玉県臨床検査技師会
       第 44 回 埼玉県医学検査学会      


     
     みなさま、こんにちは。
    第44回埼玉県医学検査学会の学会長を務めさせていただきます、埼玉県立がんセンターの岩田敏弘と申します。
     本学会は平成27年12月6日(日)に大宮ソニックシティ小ホールを中心に、10の会場を用意して開催
    されます。学会のメインテーマは「がんを『識(し)』る」で、臨床検査の学会としては珍しく特定の疾患を
    企画の中心にすえています。
     現在、医療技術の進歩により、「がん」に対し、コンパニオン診断などさまざまな診断・治療の技術が考案
    され、成果をあげています。それでも日本においては死因の第1位、今なお多くの人たちが「がん」と立ち向
    かっているのも事実です。
     私たちのような臨床検査の地方学会がチャレンジするには大きすぎるテーマですが、私たち臨床検査技師が
    高度先進医療の中でチーム医療の一翼を担うには避けて通れないやりがいのあるテーマだと思います。
     また今回のテーマ「がんをしる」ですが、「しる」には「知」ではなく「識」の字を当てました。「識」には
    「物事の道理を理解する」「物事を見分ける」という意味があります。私たち検査技師にて疾患を理解すること
    は重要です。今回の学会において、ぜひ「学識を持って(がんを)識別できる」検査技師を目指していただきた
    いと思います。
     現在、特別講演として「がん診断の次世代プロジェクト 〜一滴の血液でがんがわかる時代〜」と題しまして
    独立行政法人国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野分野長の落谷孝広先生にマイクロRNAのお話
    をいただくことが決まっています。がん細胞と正常細胞が会話をするかのようにマイクロRNAをやりとりする
    様、そしてそのマイクロRNAを検出する技術開発の話は必ず皆様の知的好奇心を掻き立ててくれるものと確信
    しています。 
     また公開講演として「がんと言われた日」という患者さんの目線に立った講演会を予定し、現在内容を検討中
    です。「もし自分ががんと言われたら...」「がんと言われた患者さんに私たちはどう寄り添えばいいか...」そん
    な視点からの講演会になる予定です。
     さて今回の学会は経験豊かなスタッフと将来を担う若手がバランスよく配置された実行委員メンバー20名で準
    備を行っています。全員がバイタリティとホスピタリティをいかんなく発揮して、いろいろなアイディアを出し
    、またそれを実現しています。いたらぬ点があろうかと思いますが、ご指導ご鞭撻をお願いいたします。
    最後になりますが、学会長に推挙された際、「記録よりも記憶に残る学会を開催したい。」という話をさせてい
    ただきました。諸先輩が残されたさまざまな記録と歴史をつなぎ、参加していただいた皆様が前向きに何かひと
    つでも感じ取り、記憶に残していただけるような学会にしたいと思います。
     会員皆様には開催までの叱咤激励とご協力をお願いし、学会長のご挨拶に代えさせていただきます。
                                       
                   第44回埼玉県医学検査学会 学会長
                   埼玉県立がんセンター 検査技術部長    岩 田  敏 弘

                                                         





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